“白”


シンシンと…という表現は日本独特のものでしょう。全てを“白”で覆い尽くすようにシンシンと降り続く。実に美しい。白は限りないイマジネーションを引き出してくれます。そこには何もない…“0(ゼロ)”なんです。
絵を描くのも、歌を作るのも、料理をするのも全てゼロからのイマジネーション。だから面白い。 この一面の雪景色を見ているとそういうイマジネーションが沸々と沸いて来る。『創造は想像である』 頭の中のスクリーンにどう自分の世界を描けるか。それは全て“白”からのスタート。
明日の朝になればこの美しい雪景色も凍りつき、人々や車の足跡に汚され、やがてどす黒い氷の断片へと姿を変えて行き、やがて消えてしまう。美しいと思えるのは“今”この瞬間だけです。はかないからこそより美しい。実はどんな華やかなデザインも、スタートであるはずの“白”には敵わないのかもしれませんね。