徒然、つれづれ、釣れ釣れ。

どうも僕は世の中の“旬”というのに乗らず、ずいぶんと経年して忘れた頃に食らい付く性格らしい。話題のドラマや映画もリアルタイムでは見ないで、ずいぶんしてから再放送やDVDで見て盛り上がる(笑)
釣りもそう。
子供の頃父親が釣竿セット(今思えばハゼ釣り用のセットだったような…)を買ってきてくれて釣り堀に初めて釣りに行った。しかし、いざ釣り竿を垂れて始めてまもなくの事。事もあろうかリールが外れてダーググリーンの釣り堀の底へツ〜っと沈んでいってしまったのだ…。それ以来釣りには全く興味を示さないままいつしか自分が親父になっていた。最近その頃の僕と同じくらいの歳になった息子が“釣りしたい”と言い始めたのだ。親父として息子に釣りを教えてあげたい…というのは常々あったのだが、釣りを始めるとなるとやれ糸がどうとか、仕掛けがどうとか、竿がどうとかあまりに壁が高そうに思えてなかなか重い腰があげられなかった。でも元来気になった事はやらないと済まない性格。ある日意を決して息子と2人で釣具屋に行ってみた。とは言うものの何を買ったらいいのかさっぱりわからないので店員に相談したらハゼ釣り用の一式全てがセットになっているモノを薦めてくれた。そうそう!こういうヤツを僕の親父が買ってくれたんだ!懐かしさもありつつ2セットを手にして、他に必要そうな小物も購入。家に戻り仕掛けの付け方や釣りの基本をなんとなく頭に入れていざ近くの川に向かった。
ハゼって奴は釣り初心者にとってホントに有り難い存在で見よう見まねでやったにも関わらずバシバシ食いついてきてくれる(笑) 息子もバシバシヒット!

親父もバシバシヒット!

こう釣れてくれると俄然釣りの面白さが沸いてきた。
それから毎週日曜日は早く起きて息子と釣り三昧。
しかし、段々と欲が出てきてハゼ以外の魚も釣ってみたいと思うようになってきた。ハゼの周りにボラやイナが泳いでいるのでそいつらも釣ってみたい。釣りキチからしたらそんな魚はわざわざ釣らないのだろうが、こちとらそんな事はどうでもいい。とにかく釣ってみたいのだ。
ボラの釣り方などを調べて餌や仕掛けを買ってチャレンジしたもののこいつら全くヒットしてくれず、岩に付いた藻ばっかり食ってやがる。イソメなんかに見向きもしてくれないのが腹立たしい。
やはり当たりがないとつまらないのでまた仕掛けを戻してハゼ釣りに(≧∇≦)
そんなこんなで毎週のようにハゼ釣りに出かけていたが、先週息子が「海釣りをしてみたい」と言ってきた。数年前に友達に誘われ船で横浜近郊の海釣りに行った事があり、船酔いで散々だったトラウマがあるので海釣りは防波堤や磯での釣りしかしないと心に決めている(笑)
近場で海釣り出来る場所と言えば若洲海浜公園の釣り場だ。
ザ・東京湾
この前の日曜日バイクに荷物を積め息子を後ろに乗せていざ若洲へ向かった。

東京港第三航路を跨ぎ中央防波堤外側埋立地若洲を結ぶ東京ゲートブリッジ(2012年2月12日に開通予定)の真下だ。ゲートブリッジも近くで見るとあまりのデカさに圧倒される。

途中で竿を忘れたのに気付いて引き返したりしていたので釣り竿垂らしたのが昼近くになってしまったためか3時間くらい粘るも全くのボウズ(>_<)
釣り人は沢山いて、カレイ等釣り上げている光景もあったが、基本的には皆さんあまり釣れていなかった感じだった。
そんな東京湾に千葉県市原市の「市原エコセメント」という会社が基準値の14倍というセシウムを含む汚染水を1カ月以上にわたり計1万3200?も垂れ流していたというニュースが今月始めに明るみに出た。
近くの川のハゼも近隣が元々工場地帯の土地柄だったためか鉛などの重金属やダイオキシンが基準値を遥かに上回っているらしくもちろん食べられない。
今回の原発事故によって飛散された放射性物質が雨や風もしくは潮流などの自然現象での汚染、または各河川からの流入などによる汚染が東京湾にもあるのではないかと危惧される中で一企業による信じ難い事実が出てきて江戸前の魚の安全性が疑問視せざるを得ない状況になってしまった。奇しくもこの時期に釣りを始めた事でなおさら近隣の魚の安全性に疑問を持たなければいけなくなってしまったのは皮肉な事だ。釣った魚を食卓に…という絵面は捨てて、スポーツフィッシングとしてキャッチ&リリースで楽しみながら、いつか安心して釣った魚を食べられる日が来る事を祈りたいと思います。