【2:22】

あれは大学2年〜3年の事だった。深夜リビングの明かりを落とし、テレビの明かりだけで毎晩のようにプレステでゲームをやっていた。テレビ(当時は分厚いブラウン管テレビ)の上にはビデオが置いてあり、そのほど近くに冷蔵庫があって、冷蔵庫の上には電子レンジが乗っかっている。部屋の電気は付いていないのでテレビ画面の明かりとビデオや電子レンジのデジタル時計の表示だけが暗い部屋に浮かび上がるそんな状況だ。
どのくらいゲームをやっていただろうか。ふとテレビ上のビデオのデジタル時計に目をやると“2:22”だ。『お!ゾロ目!ラッキー!』と喜んだ。とは言えもうかなり良い時間である。区切りの良い所までゲームを進めてセーブして寝よう。大学生の自宅での深夜なんてだいたいこんなものだ。片道約3時間かけて大学まで通っていたため朝5:30には起きなければいけなかったにも関わらず、こんな時間まで遊んでいても大丈夫なのは若さと、眠たければ通学の電車内や、はたまた講義中に寝てしまえば何とでもなるからである。
基本的に何事もやり始めたらとことんやらないと気がすまない性格なのでゲームもやり始めたら止まらない。どこを区切りにして明日に持ち越すかがゲームをクリアする事より難題なのだ。
その日もいつも通りに23時位からゲームを始めた。集中とは凄いものだ。10分、30分、1時間と時間の過ぎる観念すら無くひたすら画面を追いかける。しかしいくら若いとはいえやはり疲れは溜まってくる。そして何気なくビデオのデジタル時計に目をやると“2:22”…まただ。さすがに2回目ともなるとラッキー!と思うより何か違う雰囲気を感じた。
そして次の日もまた次の日もふとデジタル時計を見ると“2:22”。ビデオの時計だけでなく電子レンジの時計に目が行ったとしても“2:22”。当時、友達や家族、知人などにも『最近夜中にふと時計見ると決まって2:22なんだよ』と散々話していたので皆も『何なんだろうね』と不思議がっていた。来る日も来る日も決まって“2:22”…何と1年近く続いたのである。
そう、僕の大好きだったじいちゃんが亡くなり葬儀を行った…“2月22日”まで。

こんな事ってあるんですね。皆さんもこんな不思議な体験された事ありませんか?